◇春季高校野球静岡県大会▽決勝 知徳6―0浜松商(3日・しずてつスタジアム草薙)

 春季静岡県大会決勝が行われ、知徳が浜松商を6―0で下し、1955年創部以来、春夏秋通じて初めて県の頂点に立った。3回に1番・高橋舵真(かじま、3年)が2試合連続アーチとなる2ランで先制。

投げては2年生右腕の先発・沖野祥汰が5回を無安打で抑えるなど4投手の継投で浜商打線を完封した。3位決定戦は延長10回タイブレークの末、日大三島が聖隷クリストファーを3―2で下した。上位2チームは23日に愛知県内で開幕する東海大会に出場する。

 エースが未知の扉を開いた。8回途中から4番手で登板した知徳の渡辺大地(3年)が最後の打者を三振で抑えると渾身のガッツポーズだ。創部72年目での初優勝。「新チームから“使命”がテーマだった。今年の代は、学校の歴史を塗り替えるのを使命にしていたので、良かった」と胸を張った。初鹿文彦監督(50)は「初めてなのでうれしい」と、素直に喜びを口にした。

 先発した2年生右腕の沖野が、5回を無安打投球で役目を果たした。「試合前、先輩に冗談で、無安打で抑えてきますって言ってました。緊張で疲れもあったので(6回から)3年生に任せました」。

遠藤帝空(だいあ)、吉田蒼馬(ともに3年)とつないで、最後は背番号1の渡辺が締めて完封リレーを完成させた。

 決勝点は、高橋のバットがたたき出した。前日の準決勝で聖隷の高部陸(3年)からアーチを架けた1番打者が、3回に2戦連発となる先制弾。前日の一打は一度、フェンス直撃と判定され、審判団の協議の結果で覆ったが、この日は右翼最上段まで運んだ文句なしの一発に「きのう(2日)で自信になった」と、うなずいた。

 次は“初”の東海大会だ。2010年に準優勝で初めて切符をつかんだものの、大会直前に不祥事で辞退し、東海の舞台は踏めなかった。192センチの大型左腕・渡辺は「ここからです。東海は強いチームと対戦するので、できる限り最少失点に抑えたい」と、キッパリ。甲子園出場経験のある県内の強豪校をなぎ倒して県王者に輝いた知徳が、東海の強豪に挑む。

(塩沢 武士)

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