◆春季高校野球山梨県大会 ▽決勝 山梨学院2―1東海大甲府(6日・山日YBS球場)

 今春のセンバツで8強入りした山梨学院が、東海大甲府を逆転で下して3年連続10度目の優勝。24年秋から5季連続優勝となった。

今春のセンバツで左手首を骨折したプロ注目の投打二刀流・菰田陽生(3年)はスタンドで応援。投手としては6月中旬の実戦復帰を見込み、夏の山梨大会では二刀流での出場を目指す逸材の現在地に迫った。(取材・小島 和之)

 3月22日の長崎日大戦の一塁守備で打者走者と接触し、左手首を骨折してから約1か月半。負傷箇所への負担が大きいスイング再開はまだだがリハビリは順調で、投球面ではキャッチボールを再開した。

 「動かすこともできますし、ボールを捕ることも少しずつできているので、順調に進んでいます。ボール自体は普通に投げられるので、近い距離で捕って、遠く離れた距離を投げています。打撃はまだですけれど、そういう感じで進めています」

 順調な回復は数値にも表れている。左手首はセンバツ期間中に手術。一時は75キロあった握力が20キロ前後まで低下したが、現在は60キロ後半と9割方回復した。

 「可動域については最初は全然動かなかったんですが、だいぶ今は動くようになりました。あと少しで右(手首)と同じくらいの可動域にもなると思います」

 今大会はベンチ入りせず、この日もスタンドからチームに声援を送った。プレーに制限がかかる状況にあるが、主将としての役割を果たそうと努めてきた。

 「今大会はずっと応援をさせていただいているんですが、(考えているのは)応援で背中を押して、勝たせるというところ。練習の中でも声をかけたりというのは心がけていて、細かいところを見るようにしています」

 チームは菰田に加え、左腕・檜垣瑠輝斗(るきと)投手(3年)もコンディション不良で欠く状況だが、チーム一丸で春季大会を3連覇。5年連続17度目の春季関東大会への出場を決めた。

 「自分だったり、檜垣が出ていない中で、『チーム全員でやってやるんだ』という気持ちでやっています。誰かがいないということは関係なく、それはごまかしになってしまう。誰かがいないことを言い訳にせずにやれていると思うので、今のところはよく来られているのかな、と」

 夏の山梨大会は7月5日に開幕を迎える。順調にリハビリが進めば、投手としては6月中旬に実戦復帰を見込み、今夏は二刀流でのプレーを目指す。約2か月後を見据えて、自身の状態と向き合いながら過ごす日々が続いていく。

 「夏は絶対に間に合うと思っているので、焦りはあまりない。夏に100%の状態で行けるのかという不安もあると思うんですが、ここからの取り組みの姿勢が本当に重要になってくると思っています」

 練習に制限がある中でも、関係者が「今までにないくらい走り込んでいる」と語るほど、下半身強化に時間を割いている。ポール間走を多い日では1日に30~40本、さらに短距離ダッシュもこなして徹底的に下半身をいじめ抜いている。

 「最後の夏に向けてやっているので、走り込みに取り組んでいます。

夏を投げられる体力を作るためにです。シャドー(ピッチング)などもやっています」

 2年春から3季連続で甲子園を経験しているが、昨夏の4強が最高成績。最後の夏にかける思いは人一倍強い。

 「今年の春もこういう形で終わってしまい、甲子園では全ての試合が悔しい結果で終わっています。まずは絶対に甲子園に出場したい。最終的には甲子園で優勝して、3年生になって成長した姿を見せられるようにしたいと思います」

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