2026年8月25日、韓国メディア・朝鮮日報は、米国政府が韓国政府や企業に対し、米国内でのメモリー半導体生産施設への投資と、安定的なメモリー半導体の供給を求めていると報じた。

記事によると、米側は、韓国政府が発表した約800兆ウォン(約92兆円)規模の「湖南半導体メガプロジェクト」に言及し、韓国企業による米国への半導体投資計画がなかなか具体化しないことに非公式に不満を示したという。

韓国政界関係者は、米国側が韓国の半導体企業に対し、現地でのメモリー工場建設に加え、米国市場への安定したメモリー供給も要求していると説明。米国が韓国政府主導の大型半導体プロジェクトを具体的に取り上げながら投資を求めたのは、今回が初めてとみられる。

別の韓国政府関係者は、「湖南メガプロジェクトそのものを問題視しているというより、韓国企業の米国半導体投資計画がなかなか出てこないことへの不満だ」と言及。韓国の金正官(キム・ジョングァン)産業通商部長官が8月16日から4日間、米国を訪問して対米投資について協議した際にも、半導体投資問題が議題になったとされる。

韓国政府は今回の米国側の半導体投資要求について、昨年両国が合意した3500億ドル(約51兆円)規模の対米投資とは別の案件だとの立場を示している。記事は「政府は9月にも対米投資の第1号プロジェクトを発表する方針で、韓国の半導体企業にとっては、新たな負担となる可能性がある」と指摘。「湖南地域の半導体クラスター構築計画に加え、米国から現地工場建設まで求められれば、韓国企業は国内と米国の双方に巨額の設備投資を行わなければならなくなる。特に半導体は工場建設だけでも莫大な資金と時間が必要となるため、企業側の投資判断は一段と難しくなりそうだ」と伝えた。

韓国では8月20日、SKグループの崔泰源(チェ・テウォン)会長が李在明(イ・ジェミョン)大統領と非公開で夕食会を行ったほか、今後、サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)会長らとの会談も予定されている。また、韓国の趙顕(チョ・ヒョン)外交部長官は24日夜、米国のマルコ・ルビオ国務長官と電話会談を行い、対米投資をはじめ、米韓関係の主要懸案について協議したという。

これについて、韓国のネットユーザーからは、「米国企業に言えばいいのに」「韓国に投資させて、さらに米国にも工場を作れということか」「企業にとっては完全に二重投資だ」「半導体は国家戦略産業なのだから、どこに投資するか慎重に考えるべき」「韓国国内の雇用や産業基盤が弱くならないようにしてほしい」「また米国工場で韓国人従業員が摘発されるなどのトラブルがあったらたまらない」といった声が上がっている。

一方で、「米国市場を守るためなら現地生産を求めるのも分かる」「米国との関係を考えれば一定の対米投資は避けられない」「米国市場を確保するための必要経費とも考えられる」「国内と海外の両方に生産拠点を持つことは企業の競争力にもなる」などの声も見られた。

(翻訳・編集/樋口)

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