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朝ドラ「ごちそうさん」異例の向田邦子賞受賞。“物を食らう物語”であり“理系の血筋”の物語であった

朝ドラ「ごちそうさん」異例の向田邦子賞受賞。“物を食らう物語”であり“理系の血筋”の物語であった
『ごちそうさんメモリアルブック』(NHKウイークリーステラ臨時増刊4月29日号)<br />「ごちそうさん」の全放送を振り返るメモリアルブック。熱心に見ていた者としては、この本でおさらいをしたいところ。
すぐれたテレビドラマの脚本と作家を選ぶ第32回向田邦子賞がきのう(4月2日)発表された。受賞が決まったのはNHKの連続テレビ小説「ごちそうさん」の森下佳子。朝ドラ作品の受賞は、第20回(2001年度)の「ちゅらさん」の岡田惠和以来ということになるが、放送終了から賞の選考会まで1週間も経っていない作品が選ばれるのは(脚本はそれ以前に完結していたとはいえ)きわめて珍しいのではないだろうか。ついでにいえば、現在放送中の朝ドラ「花子とアン」の脚本を担当する中園ミホは昨年の向田賞受賞者(受賞作は「はつ恋」「ドクターX~外科医・大門未知子~」)である。

さて、「ごちそうさん」を初回からずっと見続けてきた私だが、3月29日放送の最終回はあいにくオンタイムで見ることがかなわず、ようやく今週に入ってNHKオンデマンドで視聴した。それも「笑っていいとも!」のグランドフィナーレを見たあとという、よいのか悪いのかわからないタイミングで。「いいとも!」では泣かなかった私も、「ごちそうさん」にはつい涙がこみあげてきた。

自己弁護しておくと、これは物語の展開からいって、ずっと見てきたのに泣かないほうがおかしいのである。朝ドラの最終週というと、主な事件はたいてい解決していて、ほとんど後日談みたいなもので終わる作品も少なくないが、「ごちそうさん」は最後の最後まで緊張感を保って、最終回でドカンとクライマックスが来るという、あまりないパターンだった。それだけに、見ているほうとしても、いままで堪えていたものが一気に放出される結果になったわけだ。

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