さて、「ごちそうさん」を初回からずっと見続けてきた私だが、3月29日放送の最終回はあいにくオンタイムで見ることがかなわず、ようやく今週に入ってNHKオンデマンドで視聴した。それも「笑っていいとも!」のグランドフィナーレを見たあとという、よいのか悪いのかわからないタイミングで。「いいとも!」では泣かなかった私も、「ごちそうさん」にはつい涙がこみあげてきた。
自己弁護しておくと、これは物語の展開からいって、ずっと見てきたのに泣かないほうがおかしいのである。朝ドラの最終週というと、主な事件はたいてい解決していて、ほとんど後日談みたいなもので終わる作品も少なくないが、「ごちそうさん」は最後の最後まで緊張感を保って、最終回でドカンとクライマックスが来るという、あまりないパターンだった。それだけに、見ているほうとしても、いままで堪えていたものが一気に放出される結果になったわけだ。