2026年5月18日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、昨年の世界の死刑執行数が大幅に増加し、この44年で最高水準に達したとする人権団体のデータについて報じた。

記事は、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルの最新報告書で、昨年はイラン、サウジアラビア、米国、シンガポール、エジプト、クウェート、日本、アフガニスタン、イラク、イエメン、北朝鮮、ソマリア、南スーダン、台湾、アラブ首長国連邦、ベトナム、中国の計17カ国・地域で死刑が執行されたことを明らかにした。

また、アムネスティが中国について、毎年数千人が処刑される世界最多の死刑執行国と表現しつつ、関連データが国家機密のため詳細な数字は公表されていないとして統計データから除外しているほか、ベトナムや北朝鮮などについても同様に信頼できるデータ不足を指摘していることに触れた。

その上で、中国を除いた16カ国・地域で記録された死刑執行数が前年比78%増の計2707件に達し、1981年以来の最高記録となったことに言及。中でもイランでは前年の2倍以上となる少なくとも2159人が処刑され、中国を除く全体の執行数の大半を占めたと伝えた。

そして、アムネスティドイツ支部のユリア・ドゥフロー事務局長がイランの状況について、当局が高まる圧力の中で人々の口を封じ、社会的弱者を抑圧し、恐怖を植え付けるために死刑を組織的に利用していると述べたことを紹介した。

このほか、サウジアラビアで少なくとも356件、米国で47件、シンガポールで17件、エジプトで23件、クウェートで17件など、多くの国で執行数が顕著に増加したと指摘した。

記事は、1977年に16カ国・地域だった死刑廃止国・地域が現在は113カ国・地域に達し、過半数に達した一方で、今なお死刑を執行する国が少数ながらも存在することについて、ドゥフロー事務局長が「死刑は残酷で差別的であり本来の目的を果たすこともできないため、今の時代に存続すべきではない」とコメントしたことを伝えた。(編集・翻訳/川尻)

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