米国のトランプ大統領は、2日間にわたる中国訪問日程の最終日の15日、帰国を控えて、独立宣言などによって台湾海峡の情勢がさらにエスカレートすることを望まないと強調するなど、台湾問題について慎重な態度を示した。フランスメディアのRFIが伝えた。

トランプ大統領はさらに、「対台武器売却についてはまだ決定していない」と説明した。トランプ政権は2025年12月に、米国から台湾への総額約111億ドル(約1兆7600億円)の武器売却を認めた。また、その後も台湾に対しての新たな武器売却を検討しした。新たな武器売却はすべて実現すれば、総額は約200億ドル(約3兆1700億円)に上るとされた。新たな武器売却案では、飛来するミサイルを迎撃するパトリオットシステム、中高度防空ミサイルシステムのNASAMS(ナサムス)など4システムの売却が挙げられた。

中国の習近平国家主席はトランプ大統領との会談時、異例の強硬な言葉遣いで台湾問題について懸念を表明し、もし台湾問題の処理を誤れば、米中両国は「衝突しさらには(破滅的)な激突へと発展し、両国関係全体を極めて危険な境地へと追いやることになる」と警告した。習主席のこの発言は、米中両国の全面衝突すらも示唆する、きわめて強い調子に満ちたものだった。

トランプ大統領は15日に放送されたFOXニュースのインタビューで、「私は誰かが独立を宣言して、その後には私たちが15000キロも離れたところに行って戦争をするはずとは、誰にも考えてほしくない」と述べた。トランプ大統領はさらに、「私たちは米国が彼らを支持するからといって、独立を宣言できると思ってほしくない」と強調した。トランプ大統領はまた「私は、(台湾側が)情勢のエスカレートを避けることを望む。また中国側が情勢のエスカレートを避けることを望む」と述べた。

外部では一般に、台湾の議題が今回の米中北京首脳会談の最も敏感で、最も際立った焦点だったと考えられている。

習近平主席は今年秋にワシントンを訪問する予定だ。この訪問までの期間は米中にとって、いまだに脆弱(ぜいじゃく)な「戦略的安定」状態が、実際にどのようなものであるかを検証する新たな試練の期間だ。ドイツ・マーシャル財団インド太平洋プログラムでマネージングディレクターを務めるボニー・グレーザー氏は、中国はこの期間中に、トランプ大統領に新たな台湾への武器売却の承認を避けるよう強力に圧力をかけるとの見方を示した。(翻訳・編集/如月隼人)

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