力強いエンジンとFBL(フライ・バイ・ライト)システムにより、P-1は世界で飛行性能がもっとも優れた哨戒機になった。その巡航速度は時速833キロに、実用上昇限度は1万3520メートルに達し、P-3Cをはるかに上回るばかりか、米国の次世代哨戒機のP-8を上回る。これによりP-1は任務区域に迅速に駆けつけ、より長時間の滞空が可能となる。
P-1はアクティブフェイズドアレイを採用したHPS-106型レーダー、パッシブ・アクティブのソノブイ、海中の雑音と深海の目標物を捕捉するためのソナーを搭載できる。
P-1はさらに国産のHQA-7型音響処理装置を搭載し、各種音響信号を分析できる。この先進的な処理装置は、静音潜水艦への対応能力を高め、船員の業務の負荷を軽減できる。
P-1は魚雷、深海爆弾、航空爆弾、ASM-ICやAGM84などの対艦ミサイルを搭載でき、さらにAGM-65「マーベリック」空対地・空対艦ミサイルを搭載できる。機内の弾倉には8発の魚雷を搭載でき、翼下には計12カ所のハードポイントがある。
P-1の就役により、海上自衛隊の対潜・対海巡視能力が大幅に引き上げられるだろう。
P-1はP-3Cが捕捉できない音響を捕捉できる。例えば魚雷発射管を開く音、舵を切る音などを捕捉でき、さらにより広範囲な周波数の雑音を処理できる。これは中国の「商級」、「元級」などの新型潜水艦への対応に役立てられる。(編集担当:米原裕子)