◆春季高校野球奈良県▽決勝 天理21―2畝傍(9日・さとやくスタジアム)

 奈良では、天理が春の決勝の史上最多となる21得点で畝傍(うねび)を下し、3年連続優勝を飾った。4本塁打を含む22安打と打線が爆発。

主将の金本相有(さんゆ)遊撃手(3年)は2打席連続アーチなど3安打5打点の活躍を見せ、23日に開幕する春季近畿大会(京都)の優勝を誓った。京都では、準決勝を制した立命館宇治と龍谷大平安が近畿大会への出場を決めた。

 天理が集中力を欠くことなく、最後まで打ち続けた。8回に3点を追加し、なおも2死二、三塁。金本が左越えに2打席連発の3ランを運び、春の決勝史上最多の21得点を完成させた。4発22安打での3連覇は通過点。3安打5打点の主将は「満足しません。今は近畿大会の優勝だけを目指して」と、淡々と語った。

 7回には、3発で一挙8点。9番の山中喜晴三塁手(3年)の3ラン、代打の高瀬陽斗二塁手(3年)の2ランに金本が2者連発で続いた。上位から下位、途中出場の選手も切れ目なく快音。藤原忠理監督(60)は「打線は水もの。

信用しない」と語りつつ「伸びている選手もいる」と目を細めた。新たに台頭した選手も多く、昨秋と打順はガラリ。「常に調子がいいわけがない。打順が変わっても適応を」と、日替わりオーダーでの底上げも図った。

 ただ、金本だけは「中心。(中軸で)一番打順が回る3番」と不動だ。その大黒柱は、チームについて「打力が低い」と断言した。昨年秋の近畿大会準々決勝で大阪桐蔭に0―10。大会後にナインを集めた。「ボールの強さに負けている。これでは勝てない。倍は振らないと」。

全体練習の約1000スイングに加え、全員で居残りの素振り。計2000を超える日もあるが「強くなったけど、日本一になるには足りない」と、さらなる強化を誓った。

 準々決勝では、智弁学園に9―2。昨年秋の決勝の雪辱を果たしたが、相手エース・杉本真滉(3年)の登板がなかった。「杉本を打って、甲子園がある」(金本主将)。ライバルがセンバツで準優勝。2強として、黙ってはいない。(安藤 理)

 〇…畝傍は78年ぶりの優勝を逃したが、40年ぶりに決勝の舞台を踏んだ。高市早苗首相の母校である進学校。昨年春は智弁学園に勝つなど力をつけており、下級生から経験豊富な選手も多い。140キロ台中盤の直球を誇るエース高岸彰良(3年)が5回7失点と攻略されたが、雀部(ささべ)尚也監督(40)は「自分たちの野球ができたら戦える。夏に『春があったから』と言えるように」と前を向いた。

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