◆JERAセ・リーグ 中日4―9巨人(10日・バンテリンドーム)

 ピンクに染まった腕を誇らしげに掲げた。平山功太内野手(22)が重苦しい空気を変えた。

2回2死二塁の第1打席で、初球の高めフォークを逃さず左前へ。チーム4試合ぶりの先取点となる適時打に「あまり後先のこと考えず、自分のスイングができてよかった」。2戦連続スタメン起用に応える一打で、計9得点への風穴を開けた。

 湿り気味の打線に火をつけた。3回までに得点するのは自身が先制打を放った1日・阪神戦(甲子園)以来8試合ぶり。序盤の大きな仕事だった。6回2死一塁では痛烈なライナーを遊撃手がはじく間にヘッドスライディングで二塁へ。超積極走塁が浦田のV打を呼び込んだ。9回にはプロ初盗塁も記録。阿部監督からは「(浦田と)若い2人が頑張ってくれた。貴重な(仕事)、あれが勝ちにつながった」と絶賛された。

 母の日にちなんで、左右の腕には桃色のリストバンドとアームスリーブを装着。

「いつもありがとう」とLINEでメッセージを送ってから試合に臨み、「お母さんのために、打ちました」。連敗ストップにつながる2安打1打点1盗塁で親孝行した。

 抜群の脚力にパンチ力を兼備した3年目の若武者。185センチ、82キロの体に宿すパワーの源は、母・晶子さん特製の手料理だ。大好物は豚バラ肉に卵、魚粉、焼きそばなどを重ねた広島風のお好み焼き。今でも地元・広島に帰省する度、思い出の一品を平らげている。毎年母の日は連絡を入れているが「何もしてないので…今年は(プレゼントを)贈ってあげようと思います」と照れ笑いで約束した。

 今季開幕後に支配下昇格を勝ち取った育成の星。「一日一日が、自分にとって勝負なので。1日でも、1勝でも、自分の活躍で勝てるように頑張ってます」。チームは3位に再浮上。若き力で押し上げた。

(堀内 啓太)

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