◆春季高校野球大阪府 ▽決勝 履正社7―6関大北陽(10日・大阪シティ信用金庫スタジアム)

 大阪で決勝が行われ、履正社が関大北陽を破り、10年ぶりの頂点に立った。祖父と父に続く3世代でのプロを目指す主将の辻竜乃介三塁手(3年)が2打点を挙げ、9回に逆転勝ち。

23日に開幕する春季近畿大会(京都)の出場を決めた。京都では、龍谷大平安が9年ぶりの優勝。3位決定戦を制した京都外大西、和歌山で3年連続優勝を飾った智弁和歌山も近畿大会への切符をつかみ、出場8校が出そろった。

 履正社ナインが遠慮することなく、喜びを爆発させた。甲子園には直結しなくとも、昨年秋の5回戦敗退の悔しさをぶつける頂点。主将の辻は「本番は夏だけど、履正社が強いと見せられた」と、強豪のプライドをにじませた。自身は2回に犠飛を放ち、8回2死二、三塁で1点差に迫る左前適時打。相手の好返球で同点の走者の生還は阻まれたが、9回の逆転を呼んだ。

 初回、4回、6回の好機で凡退したが「冷静に、やるべきことを」と、率先して仲間に声をかけた。多田晃監督(47)から「4三振でも3失策でも、自分が苦しい時に引っ張れるか」と求められてきた姿を見せ、最後に貴重な一打。春は主将主導のミーティングも増え、結束した。「競った試合に弱かったけど、勝ち切れたことが収穫」と指揮官。

秋は1点差で敗れ、練習試合でも接戦に弱かったチームが殻を破った。

 辻の父はオリックス、楽天で外野手としてプレーした西武・辻竜太郎2軍野手チーフコーチ(49)だ。祖父の哲也さん(享年75)も中日に所属した。史上初の3世代でのプロを目指し、メジャーリーガーも夢見るスラッガー。大阪桐蔭のセンバツ優勝に「よかった」と笑顔を見せた。「倒せば、自信を持って甲子園にいける」と理由は明確。ライバルの独走は許さない。(安藤 理)

 ◆辻 竜乃介(つじ・りゅうのすけ) 2008年10月5日、兵庫・神戸市生まれ。17歳。向洋小1年から六甲アイランド少年野球部で野球を始め、6年時に阪神ジュニアに選出。向洋中ではヤング神戸須磨クラブでプレーし、U―15日本代表。履正社では1年秋からベンチ入り。

184センチ、87キロ。右投右打。

 〇…関大北陽は40年ぶりの優勝を逃した。準決勝でセンバツ王者の大阪桐蔭を撃破。決勝も一時3点リードを奪ったが、辻本忠監督(49)は「勝てると浮ついたら、すぐ負ける」と戒めた。5失策と隙が生まれ、8回と9回の3個が逆転負けに直結。それでも準決勝までの6試合は計1失点で「投手が粘り強くなった。(履正社にも)すんなり勝って勘違いするより、悔しさを夏に」と前を向いた。

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