◆春季北海道高校野球大会 ▽決勝 旭川志峯8―5クラーク(31日・札幌モエレ沼公園)
57年ぶりの北北海道勢による決勝が行われ、旭川志峯が8―5でクラークに勝利し、初優勝を飾った。大逆転負けで地区敗退に終わった昨秋の悔しさをバネに成長し、決勝は無失策で頂点に立った。
最後まで白い歯を見せることなく、旭川志峯ナインがスタンドに一礼した。夏の甲子園11度出場の名門が初めて手にした「春」のタイトル。それでも、億貞(おくさだ)壮汰主将(3年)は「春は立ち位置を知る大会。浮かれずに一から全部員でやっていかないといけない」。集合写真撮影時も表情を崩すことなく、開幕まで1か月を切った夏に視線を向けた。
先発に抜擢された伊林柊歩(とあ)投手(3年)は序盤から制球に苦しみ、3回に先制点を献上。それでも、4回以降は立ち直り、7回1失点と好投した。今大会初登板の左腕を打線が援護し、4回に3番・中村寧央(ねお)一塁手(3年)の公式戦初本塁打などで6得点の猛攻。バントヒットなどの小技も絡めながら4試合連続2ケタ安打を放ち、優位に試合を進めた。
昨夏の甲子園レギュラーメンバーが4人残り、迎えた昨秋。旭川地区代表決定戦の旭川実戦で一時8点リード、コールド勝ちまであと3アウトの状況からまさかの大逆転負けを喫した。
計4失策と伝統の守備が乱れての敗戦。試合後のミーティングで億貞は危機感をチームメートに伝えた。「このままでは甲子園に行けない」。グラウンドの雪が溶けてからの守備練習では「守備の意識を高く持って常日頃からやってきた」と主将。甲子園メンバーを中心に守り勝つ野球の土台を築き、終盤に追い上げられたこの日の決勝も無失策でリードを守り抜いた。
北北海道勢の優勝は史上7校目で、そのうち同一年の夏の甲子園出場を果たしたのは1987年の帯広北のみ。2年連続で聖地への切符をつかむまでには険しい道が待ち受ける。山本博幸監督(46)は「勝ったら隙しか生まれない。もう負けられない試合が続くので、ミスがない野球を出来るように1か月準備していきたい」。夏の開幕まで24日。勝って兜の緒を締め、次に待ち受ける鬼門を突破してみせる。(島山 知房)










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