中国に拠点を置いて情報発信を続ける百度の情報発信プラットフォームである百家号にこのほど、今年(2026年)には北京と上海での1人当たりGDPが日本を上回ると紹介する記事が掲載された。
上海の2026年上半期のGDPは2兆7886億6300万元(約65兆円)で、同じ時期の平均為替レートで換算すると4000億ドルを突破した。
一方で、日本の2025年の名目GDPは約4兆4000億ドル(約690兆円)だった。2026年第1四半期(1-3月期)のGDPの年率換算成長率は、当初の2.1%から1.8%に下方修正された。日本銀行は7月31日、2026年度のGDP成長率予測を0.6%と予測した。OECDは0.7%と予測した。
2025年の北京の1人当たりGDPはドル換算で約3万3000ドル(約520万円)で上海は約3万2000ドル(約500万円)、日本は約3万6000ドル(約570万円)だった。この時点で北京と上海の1人当たりGDPは日本に極めて接近していた。
北京のGDPは2026年上半期に実質5.4%成長し、上海は実質5.6%成長した。両市の通年の実質年成長率は5%以上になる確率が高い。日本銀行は日本の通年成長予測を0.6%、OECDは0.7%と予測した。
中国はデフレから脱却しつつあり、名目成長率が実質成長率を上回った。上海の上半期の名目成長率は6.3%に達し、北京は約5.5%だった。日本の実質成長率は非常に低く、名目成長率が実質を大幅に超えることは考えにくい。
日本のGDPにさらに大きな影響を与えていることは、円安の進行が止まらないことだ。2026年8月5日には1元(基準値)=約23.31円だった。しかし1年前には1元=約19.23円だった。すなわち日本円は1年間で人民元に対して20%近く下落した。
日本円の対ドル相場では、年初は1ドル=約156円で、7月下旬には一時164円に迫り、日本円は1986年以来40年ぶりの安値を更新した。8月3日の米日協調介入後は一時155円付近まで引き戻されたが、8月5日の時点では再び157.66円に戻った。
2026年の円の通年平均為替レートは、1ドル=155-160円の範囲になる確率が高い。2025年の日本円の対ドル相場は1ドル=約140だった。すなわち日本円は1年間で、ドルに対してさらに10%以上下落することになる。
北京の2026年の1人当たりGDPは実質5.4%成長し、GDPデフレーターは約1.5%-2%、名目成長率は約7%-7.5%と予測される。そのため、通年の1人当たりGDPは約26万5000-27万元(約620万-630万円)になる見込みだ。2026年の平均為替レートである1ドル=6.7-6.8元で換算すると、約3万9000-4万ドルになる。
上海の2026年の1人当たりGDPは実質5.6%成長し、名目成長率は約7.5%-8%になると見られる。通年の1人当たりGDPは約27万5000-28万元(約640万-650万円)と予想される。2026年の平均為替レートで換算すると、約4万-4万2000ドルになる。
日本の2026年第1四半期の名目GDPの年率換算成長率は2.5%で、実質成長率はわずか1.8%だった。通年の実質成長率は0.6%-0.7%で、名目成長率は約2.5%-3%になる。通年の平均為替レートである1ドル=155-158円で換算すると、2026年の日本のGDPは約4兆3000億-4兆4500億ドル(約680兆-700兆円)、1人当たりGDPは約3万5000-3万6000ドル(約550万-570万円)になる。すなわち、2026年の日本の1人当たりGDPは上海と北京に抜かれる見通しだ。
上海と北京の1人当たりGDPが日本を上回る大きな要因に為替レートがあるのは事実だ。人民元高と円の下落が、中国側にとって数字の比較をより「見栄え良く」している。しかし、その背景には、中国側の「実力向上」がある。
北京の2026年上半期の集積回路は92.1%成長し、サービスロボットは売上高が3.3倍になった。上海の上半期のGDPは4000億ドル(約63兆円)を突破し、三大先導産業と呼ばれる集積回路、バイオ医薬品、人工知能(AI)の生産額は14.5%増だった。
日本の2025年の名目GDPは4.5%成長したが、その7割以上が物価上昇により導かれたもので、実際の生産増加ではない。日本での人口減少は1人当たりGDPの押し上げ要因だが、それでも1人当たりGDPは低下する可能性がある。経済総量の萎縮が人口減少よりも大きく働くからだ。
日本の1人当たりGDPは20年ほど前から、香港、マカオ、台湾に抜かれてきた。2026年通年では、北京と上海にも大きく抜かれる。今後に続くのは江蘇、浙江、福建などの各省だ。(翻訳・編集/如月隼人)











