2026年4月19日、香港メディアの香港01は、中国当局が被害額2億6000万元(約60億6000万円)規模の特大偽造白酒製造・販売ネットワークを摘発したと報じた。

記事は、中国の国家市場監督管理総局が同日、同総局の統一調整の下で山西・四川両省の市場監督部門と公安当局が合同作戦を展開し、商標権侵害と粗悪な白酒(中国の蒸留酒)を製造・販売していた違法犯罪ネットワークを壊滅させたと発表したことを伝えた。

そして、当局が山西省呂梁市・太原市一帯にある製造、保管、梱包、商標印刷、配送の拠点7カ所とライブコマース販売拠点1カ所を一斉に摘発し、偽造白酒約2万箱、偽造包装材70万点超、製造設備14台、大型貯蔵タンク41基を押収したと紹介。公安当局がこれまでに22人を取り調べ、11人に強制措置を講じたとしている。

偽酒製造販売の大規模ネットワークを摘発、2万箱を押収―中国

また、偽造ネットワークの中心的人物としてEC企業・山西文忠電子商務有限公司の経営者・趙(ジャオ)夫妻を挙げ、より高い利益を得るために呂梁市にある醸造会社に「剣南春」や「五糧液」といった中国を代表する名酒の偽造品の製造を発注していたと伝えた。

報道によると、醸造会社は製造資格を持たない業者の責任者に委託し、食用アルコールと食品添加物を調合した混成酒を本物の白酒と偽って生産させていたという。製品ラベルには「剣」の字をわずかに変えた異体字を用いるなど、本物と一見区別がつかない酷似文字を用いた巧妙な商標偽装が施されていたという。

偽酒製造販売の大規模ネットワークを摘発、2万箱を押収―中国

記事は、これらの製品が他者の登録商標を侵害しているだけでなく、製造日を偽って「老酒」、すなわち中国市場で投資・収集の対象にもなるヴィンテージ白酒に見せかける手口まで用いられていたことにも言及。押収製品の表記製造年は1990~2010年が中心で中には1980年代と表示されたものまで含まれ、ライブ配信での巧みな話術によって「数十年寝かせた希少な老酒」として消費者に売り捌かれていたと指摘した。

中国国内における酒類偽装販売の実態について記事は、国家市場監督管理総局のデータを紹介。2024~25年に全国の市場監督当局が摘発した違法販売額1000万元(約2億3300万円)超の商標権侵害事件は30件以上に上り、1億元(約23億3000万円)を超える大型事件も11件あったと伝えている。(編集・翻訳/川尻)

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