中国科学院大連化学物理研究所の研究チームはこのほど、水素と金属を電極とする気・固相陰イオン電池のプロトタイプの開発に成功し、「水素と電力の同時貯蔵」モードによって、常温常圧状態の高効率の水素貯蔵に向けたプロトタイプ実証を成功させました。関連成果は5月13日に国際的学術誌の「ジュール」に掲載されました。
水素陰イオンは次世代の全固体電池での鍵となるキャリア(電気伝導に寄与する荷電粒子)の一つと見なされていますが、自然条件下では極めて不安定です。中国の研究チームは長年の取り組みを経て、水素陰イオンによる安定した電気伝導と全固体電池の構築といった技術面での難題を相次いで乗り越え、新たな電池の開発に成功しました。
この電池は水素と金属マグネシウムをそれぞれ正極と負極の活性物質にしており、水素を補填して放電し、充電して水素を放出することを実現し、電気化学的な蓄電と水素の貯蔵・放出を両立させました。実験データによると、電池のエネルギー利用効率は93.9%に達しました。研究チームはさらに、電池セルを積層したバッテリーパックによってLED電球を点灯させることにも成功し、電池の実用性を検証しました。
今回の研究成果は、水素貯蔵を高圧や極低温などの従来の条件から解放し、水素エネルギー利用において半世紀以上にわたって難題とされていた水素貯蔵に新しい技術の道筋を提供しました。(提供/CGTN Japanese)











