錫(スズ)は導電性が高く、融点が低く、はんだ付けの安定性に優れるといった特徴があり、半導体の先端パッケージング工程で重要な役割を果たす基礎材料だ。演算能力が高くなるほど、チップの積層が密になり、錫の消費量も多くなる。

そんなことから錫は「計算能力金属」と呼ばれている。

人工知能(AI)産業の急速な発展に伴い、金属錫(工業原料)の価格が著しく上昇し、2025年11月の1トン当たり30万元(約705万円)から現在は同42万元(約987万円)前後になり、半年間で40%上昇し、歴史的な高水準で推移している。

中国は世界最大の精練錫(高純度錫)の生産国であり消費国でもあるが、国内の錫鉱石の純度低下などが原因で、現在は国内での製錬用錫鉱石の約3分の2を輸入に頼っている。

昨年から、ミャンマーやインドネシア、コンゴ民主共和国といった主要な錫生産国が輸出規制や土砂災害などの影響を受けたことで、錫の供給が不足するようになった。業界では「錫価格の上昇は今後1~2年間続き、長期的傾向になるだろう」との見方が広がっている。

アナリストによると、「中長期的に見て、『計算能力金属』である錫の価格は上振れが定着する」という。

長期にわたり、錫の用途は従来の家庭用電子製品や錫メッキ鋼板などの分野に集中してきたが、今ではAIサーバー、光モジュール、半導体の先端パッケージングが錫需要の伸びの最大の原動力になっている。新興分野が錫全体の消費量の持続的な伸びをもたらしただけでなく、川中や川下の企業の技術アップデートとハイレベル化への転換も加速させている。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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