中国で蚊よけ製品の問題が明らかとなり、当局が調査に乗り出した。中国メディアの南方都市報が3日に報じた。

中国で蚊よけ製品業界の不適切な販売実態が明らかとなり、懸念が広がっている。報道によると、一部企業は本来なら農薬として管理されるべき蚊よけ製品を「化粧品」として販売し、規制を回避していた疑いがある。また、企業関係者の中には「製品の主成分は水で、実際にはほとんど効果がない」と認める者もいた。

中国農業農村部は2021年、防蚊・蚊よけ機能をうたう製品は、有効成分が化学物質であれ植物由来成分であれ、農薬として管理しなければならないとの指針を示した。そのため、蚊よけ効果を宣伝する製品には農薬登録番号や生産許可証番号などの表示が求められる。しかし、中国国営の中央テレビ(CCTV)がこのほど取材した複数の製品では、蚊よけ効果をうたいながら農薬登録を受けていないケースが確認された。

問題となった製品の多くには「IR3535」と呼ばれる虫よけ成分が含まれていた。この成分は農薬にも化粧品にも使用可能な原料であるため、一部企業は「化粧品」として届け出ることで農薬規制を回避していたとみられる。専門家は、「IR3535自体は低毒性とされるものの、使用対象や濃度には一定の基準があり、特に乳幼児や敏感肌の人が使用する場合には注意が必要だ」と指摘している。

問題となったブランドの一つが、乳幼児向けケア用品を展開する「天使森林」だ。同社のヨモギ防護スプレーは、「農薬不使用で香りによって蚊を寄せ付けない」と宣伝されていたが、実際にはIR3535が配合されていた。運営会社の広州徳膚生物科技は声明を発表し、同製品について「児童用化粧品として届け出ており、品質や安全性に問題はない」と説明する一方で、宣伝の文言に不適切な表現があったことを認めて謝罪した。

また、河南省南陽市の複数企業についても問題の指摘があった。ある企業の担当者は、「主成分は水に近い」と認め、「蚊よけスプレー1本の工場出荷価格がわずか1.5元(約35円)であり、容器や人件費などを差し引くと有効成分はほとんど入れられない」と説明した。取材を受けた複数企業の関係者も、「自社製品には実際の効果はほとんどない」との認識を示したという。

広州市白雲区市場監督管理局は2日、関連企業に対する調査を進めていると明らかにした。(翻訳・編集/北田)

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