中国メディア・東方網は12日、大阪で最も有名なグルメ街である道頓堀が、今や中国人観光客にほぼ「占領」されているとする記事を掲載した。記事の作者は実際に道頓堀を訪れた感想を綴っており、商業街のにぎやかさではない部分にこの地域の魅力を見出したようだ。


 記事は道頓堀について、日本の大阪で非常に有名なグルメ街であり、大阪を代表する場所としてしばしば国内外の映像作品に登場すると紹介。また、飲食店のみならず娯楽施設も非常に多く、日本国内でも屈指の観光地としてますます多くの観光客がこの地を訪れているとしたうえで「驚くべきことに、あたりを見回すとほぼすべて中国人なのである」とし、道頓堀が中国人観光客の「聖地」と化しつつあると伝えた。

 そして、メインストリートから周囲の小さな路地に至るまで、大量の日本語の看板とともに中国語の案内が実に多く付されており、ドラッグストアではアリペイやWechatペイ、銀聯といった中国人向け決済サービスの目印がひときわ目立つとした。また、店内で働く従業員の多くも中国出身者であり、もし、日本らしい広告看板に目がいかなければ、中国国内の観光地にある商業街と錯覚するほどだと説明している。

 その一方で、中国人をはじめとする外国人観光客と地元の日本人で大いに賑わう道頓堀界隈のなかで、17世紀に建立された法善寺は「今もなお穏やかで静かな雰囲気を醸し出している」とし、世俗的な商業街と対比をなすように存在する法善寺が「私にとっては最も魅力的な場所だった」と伝えた。

 さらに、法善寺の静かで落ち着いた雰囲気は周辺の路地や小さな商店、飲食店にも漂っており、法善寺横丁は「17世紀の江戸時代の風情を感じさせるのだ」と評している。

 中国人観光客の中には、「まるで中国にいるみたい」な場所に行っても親近感や安心感こそ覚えても、わざわざ飛行機に乗ってはるばるやって来た意味がないと考える人も少なくないだろう。「まるで中国」みたいな場所のすぐそばに存在する、古き良き日本の佇まい。法善寺横丁はディープな日本を知ろうとする人びとにとってこそ魅力的な場所のようである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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