朝8時、北京市朝陽区に住む王さんは、QRコードをスキャンしてロックを解除し、ナビゲーションを起動してスマートフォンを固定する――。慣れた手つきでシェア自転車に乗り、6キロメートル先の店舗へ向かう。

人民日報が伝えた。

このような自転車利用は決して珍しいものではない。ECプラットフォーム「美団」のデータによると、過去5年間近くにわたり、シェア自転車と電動自転車の利用者による累計走行距離は462億キロメートルに達し、二酸化炭素排出量を約264万トン削減した。シェア自転車などのシェアリング型移動サービスは市民の日常生活に深く浸透し、ますます多くの人が通勤手段として優先的に選ぶようになっている。

交通運輸部(省)科学研究院都市センターの陳徐梅チーフエンジニアは、「環境負荷の少ない移動とは、都市の公共交通と徒歩・自転車などのスローな交通を主体とし、環境に配慮し、グリーン・低炭素、集約的かつ効率的な移動システムのことだ。交通輸送分野の二酸化炭素排出量は全国の排出量の約10%を占め、そのうち道路輸送が圧倒的な割合を占めている。環境負荷の少ない移動を普及させることは、交通渋滞の緩和や省エネ・脱炭素の促進に重要な役割を果たす」と説明。

陳氏によると、中国の都市における環境負荷の少ない移動は、政策による呼びかけから、市民が主体的に選択する段階へと変化している。

規模は拡大し続けている。現在、中国では1日当たり延べ約1億人が都市鉄道を利用し、1億人が路線バスを利用し、2400万人がシェアサイクルに乗っている。「典型都市グリーン交通発展研究報告(2024年度)」によると、36の典型都市における環境負荷の少ない移動の割合は平均73.9%に達し、うち超巨大都市では平均75.4%に達している。都市の通勤・移動構造は着実に「グリーン化」している。

今年5月、交通運輸部などが共同で通達した「都市圏都市間通勤効率向上プロジェクト実施案(2026~30年)」では、30年までに、主要都市圏内で1時間以内の通勤が可能な人口のカバー率を75%にするとの目標を掲げた。陳氏は、「都市圏における都市間総合通勤回廊の整備が加速し、交通ハブでの乗り換えがより便利になれば、環境負荷の少ない移動の割合はさらに高まることが期待される」と述べる。

広州地下鉄11号線は5つの中心市街地を結び、1日平均の利用者数は延べ55万人を超える。北京・天津・河北地域では、定期運行型の高速バスが北京周辺の複数の県・区を結び、累計輸送人数は500万人を超えている――。このように絶えず延伸され、密度を増している公共交通ネットワークが都市間の時間的・空間的距離を縮め、環境負荷の少ない移動の範囲を広げている。

長年にわたる整備によって、効率的で環境負荷の少ない都市公共交通施設の体系はほぼ整備された。鉄道交通を見ると、25年には54都市で都市鉄道の営業距離が計1万1000キロメートルを超えた。都市バスでは、運行路線の総延長が177万6000キロメートルに達し、新エネルギー都市バスに占める割合は87.5%に達した。

四川省成都市では、「定時バス」路線を開設し、到着時刻をAIで予測するとともに、電子バス停標識に正確な到着情報を表示することで、市民がバスを待ちやすくしている。浙江省杭州市では、「路線バス大規模言語モデル」をスマート配車や乗客流動の把握などに本格的に活用し、中核エリアにおけるバスの到着時刻を正確に予測している――。より便利な乗り換え、より効率的な運行方式――デジタル・スマート化が、環境負荷の少ない移動の競争力を効果的に高めている。

社会全体で環境負荷の少ない移動についての共通認識が形成されているのは、ハード面の設備によるサポートのほか、ソフト面の環境づくりも欠かせない。

シェア自転車で地下鉄駅まで行き、3駅乗って地下鉄を降りた後、さらに800メートル歩いて会社に到着する。中国の地図アプリ「高徳地図」を開くと、上海市民の王晨さんの「カーボンアカウント」に約600ポイントの「カーボンエネルギー」が新たに加算された。王さんは、「あと4400ポイント貯めれば、バスカード1枚と交換できる。以前は、二酸化炭素削減は自分には遠いものだと思っていたが、今では毎日の通勤で実践できており、大きな達成感がある」と話す。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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