(Part1/Part2/『ダメダメ人間』レビューはこちら
鈴井さんは「9」という数字にやたらと縁がある。29歳でCREATIVE OFFICE CUEを立ち上げ、社長に就任。39歳で映画監督としてデビュー。幾度も人生のターニングポイントを迎えながら、悩み、迷い、葛藤し続けてきた。しかし、49歳を目前に、ようやく進むべき道が見えてきたという。
――鈴井さんが見つけた“自分なりのやり方”とはどのようなものなのでしょうか。
鈴井 一言でいうと、『もっと、北海道の森の奥地へ』です。よりディープに、よりインディペンデントな形で、“北海道にいるからこそやれること”を追求していきたいと思っています。もちろん、これは僕個人の方針であって、CREATIVE OFFICE CUEはまた別ですけど。
――「最近、鈴井さん見かけないと思ったら、丸太小屋暮らしをしているらしいよ……」などと噂されるわけですね。
鈴井 今後の方針を聞かれたときに最も無難な答えは『今までやってきた、さまざまな仕事を今度はOOPARTSでやっていきたい』なんですよ。でも、『全部辞める』というのも、一つの選択肢だと思うんですね。俳優を辞めるという人生もあることを後輩たちに見せたいという思いもある。よく『あいつ、消えたな-』って言いますが、自ら姿を消したひともいっぱいいると思います。そういう“裏側”を描いたのが今回のOOPARTSの舞台『CUT』でございます(笑)