中国科学院地球環境研究所は国内外の複数の研究機関と共に、中国の黄土高原における1億2300年前から2800年前までの高分解能の土壌温度の変化を研究し、土壌温度の変化が新石器時代における東アジアのアワ作農業の時空間的進化の重要な調節要因であったとする仮説を提示しました。この研究成果は5月5日に国際学術誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS」にオンラインで掲載されました。

研究結果によると、8000年前から7500年前の時期は土壌温度が比較的高く、アワやキビの栽培に適していたことから、生存環境が厳しかった燕遼地域(現在の中国河北省北部、北京、天津、遼寧省西部、内蒙古自治区東南部を含む)では、古代人類が重要な生計手段としてアワとキビの栽培を率先して採用していたことが明らかになりました。

紀元前7500年から6000年ごろにかけては、燕遼地域の大部分ではアワやキビの栽培が困難となり、アワ作農業の中心は土壌温度が高くアワやキビに適した黄土高原へと南下しました。

紀元前6000年から4000年ごろの間は比較的温暖で土壌温度も安定し、植生被覆度も低かったことから、アワ作農業の急速な発展と広範な拡大につながりました。

この研究では、東アジア地域における高年代分解能の完新世(1万1700年前~現在)土壌温度変化記録を構築し、土壌温度が新石器時代のアワ作農業の発展にとって重要な調節要因であったことを提示し、早期アワ作農業の時空間的進化の環境メカニズムを初歩的に解明しました。(提供/CGTN Japanese)

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