◇春季高校野球静岡県大会▽準決勝 知徳3―1聖隷クリストファー(2日・しずてつスタジアム草薙)

 春季静岡県大会準決勝が行われ、決勝に進出した知徳と浜松商が東海大会(23日開幕・愛知県内)の出場権を獲得した。知徳は4季連続県大会制覇を狙う聖隷クリストファーの150キロ左腕・高部陸(3年)を攻略し、初Vに王手をかけた。

3回に1番・高橋舵真遊撃手(3年)が2ランを放つなど序盤に3点を奪い、投げてはエース・渡辺大地(3年)が1失点完投で逃げ切った。浜松商は日大三島を5―4で破り、2019年以来のVにあと1勝と迫った。決勝と3位決定戦は、3日にしずてつスタジアム草薙で行われる。   

 常勝軍団を止めた。知徳の1番・高橋が聖隷・高部の出鼻をくじいた。立ち上がりの初球だった。右翼越え二塁打でチャンスをつくり、「チームの勢いを付けるため、初球から行こうと思ってました」。続く2番・屋嘉敦輝左翼手(3年)の右越え適時三塁打で先制のホームを踏むと、3回の2打席目だ。無死一塁、2ボールからの3球目を捕らえて静岡県内無敵の左腕から右越え2ランを放った。

 一度は、フェンス直撃と判定されたが、審判団の協議の結果、本塁打と判定されて笑顔でダイヤモンドを一周。「審判が(手を)回していなかったけど、打球は見ていて、行ったと思いました」。公式戦初、通算8本目の本塁打を振り返った。

 初鹿文彦監督(50)にとっては2年前から“予言”していた高橋対高部の対決だった。2024年夏、準々決勝の聖隷戦。当時から評判だった1年生投手の高部に対し、9回、同じ1年生の高橋を代打で送り出した。結果は三振で試合も2―4で敗退。それでも、「2年後、必ず中心選手になる高橋と、絶対に倒さなければならない相手になる高部を対戦させておきたかった」。指揮官の思惑通り、見事に高橋が2年前のリベンジを果たした。

 守っては、エース・渡辺が113球、3安打1失点完投でプロ注目の左腕対決に投げ勝った。初戦の静清から常葉大菊川、静岡、聖隷と甲子園経験校を次々となぎ倒し、三島時代の2010年以来、16年ぶり2度目の決勝進出で初Vに王手をかけた。春夏秋とまだ一度も県制覇の経験がない知徳が一気に、頂点へ駆け上がる。(塩沢 武士)

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