◆春季高校野球長野県大会東信支部予選 ▽準々決勝 小諸義塾10―0丸子修学館=6回コールド=(3日・佐久総合運動公園野球場)

 小諸商と小諸が統合し、今年4月に開校した小諸義塾に、来秋ドラフト候補の新星が現れた。背番号18の2年生左腕・林誠也が6回で4者連続を含む9三振を奪い、4安打完封。

自己最速を2キロ上回る144キロをマークし、県大会初出場を決めた。

 伸び盛りの180センチ左腕が、しなやかに躍動した。初回に90キロ台のスローカーブを多投し、3安打を許すと直球主体にシフト。「切り替えて、自分の心を保って投げることを意識しました」。2死満塁から143キロの高め直球で空振りを誘い、ピンチを脱した。10点リードの6回にも140キロ台を連発し、MAX144キロをマーク。「結構、力を入れて投げたつもりです」。9三振のうち8個を直球で奪うと、最後はスライダーを振らせ、春夏通算11度甲子園出場の丸子修学館を相手にコールド勝ちを収めた。

 軽井沢中時代は軟式野球部で最速114キロ。「だいたい初戦負け。練習試合も1回勝ったかどうか」と無名の存在だった。小諸商で1年夏から公式戦登板し、昨秋の球速は133キロ。

冬にどんぶり3杯の食事とトレーニングを重ね、体重は8キロ増えて77キロになり、さらに急成長を遂げた。

 西沢彰泰監督は「(小諸商の)体験入学で、きれいなフォームだなと思った。体作りで出力が一気に上がってきた。(背番号18は)期待もある分、未熟な面も多い。どん欲な気持ちが、レベルアップにつながっている」と目を細める。視察したDeNA・河野スカウトは「腕を大きく使えて、柔らかさもある。真っすぐが数字以上に速く見える。来年はもっと有名になるでしょう」と驚きの表情を浮かべた。

 4月29日の初戦・上田東戦はリリーフで3回1/3を投げ、1安打無失点。10個のアウトはすべて三振で、6者連続と4者連続で奪った。好きな投手は、阪神の藤川球児監督。「どんな打者でも、真っすぐで三振を取れる投手になりたい」。

3月末で120年の歴史に幕を閉じた小諸商から、新たに小諸義塾のユニホームに身を包んだ快速左腕。悲願の甲子園出場を目指し、三振を積み重ねる。(雑誌『報知高校野球取材班』)

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