2026年4月27日、シンガポールメディアの聯合早報は、韓国の電子入国カードにおける「中国(台湾)」の表記を巡る論争が外交問題に発展し、影響が中国の王毅(ワン・イー)外相の訪韓にまで波及していると報じた。
記事は、発端は25年2月の韓国法務部による電子入国申告システム全面導入時の表記設計で、「国・地域」欄では「台湾」を選択できる一方、「出発地」「次の目的地」欄では「中国(台湾)」と表記される仕様だったと紹介した。
そして、台湾側が外交ルートで抗議し、当初は水面下協議が続いたものの、台湾が25年12月に同表記を「非友好的」と公に批判したことで局面が一変し、頼清徳(ライ・チンダー)総統が韓国側に「台湾人民の意志を尊重するよう」求めたことで、問題が政治レベルへ引き上げられたと指摘した。
記事は、頼政権が名称などの象徴的議題を通じて中国との差別化を図り、台湾の主体性を強化する戦略を取っているとの見方を伝えた。
また、板挟みとなった韓国が表記を「台湾」にも「中国(台湾)」にも改めず、項目自体を削除するという折衷案を選んだと紹介。外交界ではこの手法が「戦略的あいまいさ」の典型と見なされ、結果としていずれの側も満足させられなかったとした。
記事は、韓国紙ハンギョレ新聞が外交筋の話として、中国が一連の調整に不満を表明しており、それが王外相の訪韓延期の一因になったと報じたことに言及。韓国側はトランプ米大統領の5月訪中前に中韓外相会談を実現させ、朝鮮半島情勢などを巡って意思疎通を図ることを望んでいたが、名称論争が外交リズムを乱したと伝えた。(編集・翻訳/川尻)











