中国メディアの環球時報によると、インドメディアのイースタンヘラルドはこのほど、中国のモバイル決済拡大が世界の旅行支出を力強く押し上げるとする記事を掲載した。

記事はまず、「長年、海外旅行といえば、両替や慣れない決済システムへの不安がつきまとっていた。

しかし何百万人もの中国人旅行者にとってそうした煩わしさは急速に解消されつつある。東南アジア各地の市場、マレーシアのナイトバザールからバンコクのショッピング街に至るまで、今や二次元コードをスキャンするだけで済む。現金不要で障壁も一切ない」と伝えた。

記事によると、かつては加盟店ごとに分断された決済システムだったものが、今やシームレスな国家レベルのデジタルインフラへと進化を遂げた。中国のモバイル決済プラットフォームは海外の決済ネットワークと統合されつつあり、旅行者は海外でも国内と同じように使い慣れたアプリを簡単に利用できるようになっている。それによって、単なる利便性の向上にとどまらず、世界の旅行支出の流れに構造的な変化がもたらされている。中国人旅行者は、高級ショッピングモールから屋台に至るまで、あらゆる場所でスマートフォン決済ができることをますます期待するようになっている。そして、実際にそれが可能になりつつある。

記事は、その利便性の背後には、Alipay(アリペイ)やWeChat Pay(ウィーチャットペイ)などのモバイル決済プラットフォームによって支えられた、急速に拡大するエコシステムが存在すると指摘。「これらのプラットフォームは、個々の加盟店との孤立した提携関係を超越し、各国の二次元コードシステムとの統合を進めている。これにより、海外における二次元コード決済の普及が加速している」と伝えた。

記事によると、インドネシアでは、新たに導入された国境を越えた決済システムにより、旅行者は自国のアプリを使って直接取引できるようになり、両替の必要性が完全になくなった。

この変化は、世界の旅行テクノロジーのより広範なトレンドを反映し、デジタルエコシステムが旅行者の国境を越えた消費や移動の方法を再定義しつつある。

記事によると、企業にとってその影響は即座に現れ、測定可能だ。人気観光地の小売店や飲食店、サービス提供業者は、現金取り扱いの減少に伴い、取引量の増加やレジ待ち時間の短縮、運営コストの削減を報告している。これまでグローバル決済ネットワークから排除されてきた中小企業にとってこの変化はまさに変革をもたらすものだ。

記事によると、中国の決済システムが海外で急速に普及していることも、世界の金融基準を再構築しつつある。アジアをはじめとする世界各地の企業の間では、国際的な加盟店向けに中国の決済ゲートウェイの導入がますます進んでいる。同時に中国でも、外国人旅行者に対応するための国境を越えた決済円滑化プログラムが進んでいる。

記事は「国境を越えたモバイル決済の台頭は、世界の旅行業におけるより深い変化を示唆している」とし、「決済はもはや単なる取引手段ではない。ビザ(査証)や航空券、ホテルと同様に不可欠なインフラであり、資金の流れを決定づける役割をますます担うようになっている。デジタル決済の接続性が拡大するにつれ、国内と国際の商取引の境界線が曖昧になりつつある。残るのは、現金やキャッシュカードではなく、スマホと中国で構築されたシステムを通じてアクセスされるグローバル市場だ」と伝えた。(翻訳・編集/柳川)

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