日本の犯罪発生率は世界の中でも低い方だとされている。日本を訪れた中国人が驚くことの1つは日本の治安の良さだ。
日本では電車の座席などに携帯電話や財布が落ちていても、誰かが持ち去るどころか、駅側に遺失物として届けられるケースが多く見られる。こうした対応は中国人にとって驚き以外の何物でもないらしい。

 一方、日本では飲食店で座席に携帯電話や荷物を置いたまま席を離れる人を目にすることがあるが、こうした光景も中国人にとっては信じがたい行為のようだ。日本では置き引きやスリなどの犯罪が少ないからできることであり、中国であればあり得ないことだ。中国メディアの今日頭条はこのほど、「日本はなぜこれほどスリが少ないのか」とする記事を掲載した。

 日本で発生する犯罪で最も多いのは窃盗だが、統計からみるとスリやひったくりは相対的に少なく、自転車の窃盗の割合が最も高い。
中国での窃盗件数の統計を知ることはできないが、ポケットなどにはできるだけ貴重品を入れず、自分の荷物はいつでも目を離さないことは常識だ。人混みのなかではリュックを前で持ったり、カバンの口のファスナーが閉まっているよう注意したりする必要がある。中国ではいつでも警戒を怠ることができない点からすると、中国のほうがスリやひったくりが多いと言えるだろう。

 記事は、日本に全くスリがいないわけではないとしつつも、「日本でスリに遭う確率は自動車事故に遭う確率と同じほど低い」と主張した。その理由としては、日本の法律は厳しいことを挙げた。また、日本はすでに経済的に豊かな国となっているゆえ、あえてリスクを冒してまで窃盗をする人が少ないのではないかとしたほか、高等教育を受けた人が多いことや、貧富の差が小さいことなどの要因もあるのではと推測した。


 スリや窃盗は確かに中国より日本のほうが少ないだろう。中国ではマンションの窓も防犯窓になっていることが多いが、それだけ空き巣も多いということである。日本では近年、携帯電話を使った詐欺などが増えているが、こうした詐欺は実は中国でも増加しており、従来の直接的な犯罪だけでなく、組織化されて巧妙になっている新手の犯罪への警戒も高まっているのが現状だ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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