「ガソリン車は基本であり、新エネルギーは未来だ。われわれはその全てを手に入れる」――。

東風本田の曹東傑(ツァオ・ドンジエ)副総経理(副社長)は2026年北京モーターショーでこう明言した。東風本田はシビック(CIVIC)の「中国20年限定版」からCR-V初搭載の華為(ファーウェイ)クラウドと共同開発したアプリに至るまで、ホンダによる「世界の品質」とファーウェイなどによる「中国でのスマート化」を融合させることなどで、累計860万人超のユーザーへ「価値と信頼の答案」を提示した。中国メディアの捜狐が伝えた。

主力陣容とシビックが示す「愛と敬意」

中国市場ではニーズの分化と技術路線の多元化が進んでいる。東風本田はガソリン車と新エネルギー車を並進させる「2本の足で歩く」戦略を堅持し、CR-Vやシビックなどの全主力陣容を出展した。

注目を集めたシビックの「中国20年限定版」は、伝統の「ラリーレッド」復活や明るい内装、革製シート刷新により、230万人超の中国ユーザーによる20年間の愛に応えた。シビックは単なる製品ではなく、「シビックを改造しないなら海に投げ落とした方がまし」という文化や愛用者のグループなどを通じてユーザーと共に成長してきた「仲間」であり、「1台のシビック、1000種類の遊び方、万単位の愛」が渦巻く独特の「シビック文化圏」を形成している。

ファーウェイがバックアップ、東風本田の「2本の足で歩く」戦略とは―中国メディア
北京モーターショー

ファーウェイクラウドによる車載機アプリの革新

東風本田が手に入れた最新成果が、ファーウェイクラウド技術を導入したCR-Vのクラウド車載機アプリだ。演算能力をクラウド化して自動車側の負荷を低減し、応答速度を顕著に向上させた。従来の「機能がとりあえずはある」から脱却し、多くのアプリの同時切り替えや将来的な機能の改良もクラウドがリアルタイムに応答し、常に最新状態でのストレスを感じさせない利用を実現した。

さらにエコシステムを通じ大量のアプリ接続をサポートし、全シーンの移動体験をスマート化した。休憩時は「芒果TV(マンゴーTV)」や「網易雲音楽(ネットイース・クラウド・ミュージック)」を即座に再生し、待機時間はゲームの「グアンダン」を楽しめる。ある時はビジネスツールの「飛書(ラーク)」で車内を効率的な仕事場に変え、週末の旅行前には人工知能(AI)の「ディープシーク」が近隣の観光地を音声案内する。子供のために「洪恩ABC」や「萌宝絵本故事」等の知育アプリで車内を教室に変えることも可能だ。

東風本田は中国国有中央企業の東風汽車集団と日本の本田技研工業の合弁会社だ。これまで長期的視野に基づいて、双方の強みを組み合わせてきた。そして電子技術で中国トップのファーウェイと協力することで新たな強みを追加し、ガソリン車とEVの両方のスマート化を進めていく。すなわちクラウド演算能力とオープンなエコシステムの導入は、車載機を「機能はある機器」から「スマート端末」へ飛躍させ、車両そのものの「世界の品質」と「中国でのスマート化」が一体になった。このことはCR-Vの進化にとどまらず、東風本田の中国に根差した革新の新たな出発点になった。

主力刷新とEVでの「集団戦による全面展開」

東風本田の商品布陣は「4+2」と呼ばれる。「4」とはミドルサイズSUVのCR-VとHR-V、セダンのシビックとインスパイアを指す。「2」とはエリシオンなどのMPVおよび電気自動車を指す。「4」はさまざまな客層に支持される「定番商品」であり、「2」は、特定の価値観や先進的なニーズに応えるための商品だ。

東風本田は、「4+2」という商品構成をしっかりと打ち出し、同時に2026年下半期にはCR-Vなどの主力モデル刷新を推進する。電動化分野でも中国独自の技術プラットフォーム、スマートコックピット、自動運転、サプライチェーンといった技術力や供給力をフル活用して中国市場と中国人ユーザーが求める製品を開発していく。2027年からは多くの新車種を順次投入し、電動化を「個別製品による一点突破」から「集団戦による全面展開」に転換して競争力を強める。

品質の堅守とスマート化を両立させ、未来に向け新たな歩みを進める考えだ。(翻訳・編集/如月隼人)

編集部おすすめ