東京六大学野球連盟は22日、31日に神宮球場で行われる春季リーグ戦最終週の早慶戦を、天皇陛下が観戦すると発表した。昨年創設100周年を迎えた同リーグでは、1994年春の早慶戦を当時の天皇、皇后両陛下(現上皇、上皇后両陛下)が観戦して以来、32年ぶりの天覧試合となる。

 早慶戦は学生スポーツの一大イベント。現在、春季リーグ戦のVは慶大、明大の2校に絞られ、当日に慶大が優勝を決める可能性も残されている。同リーグの優勝校には天皇杯が下賜される。天皇杯には「1競技1つ」という原則があるが、硬式野球では東京六大学だ。まだプロ野球のない1926年、同リーグのV校に「摂政杯」が下賜されたことに始まる。今でも同リーグの誇りとなっている。

 天覧試合となった94年春の早慶戦では、4万6000人の大観衆が集結する中、慶大のルーキー・高橋由伸(スポーツ報知評論家)が「5番・三塁」で先発。慶大打線が早大の先発・織田淳哉(巨人アマチュアスカウトチーフ)を攻略し、5―2で勝った。高橋氏は「早慶戦は内野から外野まで全部が応援席。あの日、生まれて初めて『球場が揺れる』感覚を味わいました。一生忘れない光景です」と当日の感動を明かしている。

 野球の天覧試合では、1959年6月25日の巨人―阪神戦(後楽園)や、最近では今年3月8日のWBC1次ラウンド、侍ジャパン―オーストラリア戦(東京D)などがある。

中でも巨人―阪神戦は巨人・長嶋茂雄が、阪神・村山実からサヨナラ本塁打を放ち、伝説の試合として語り継がれる。

 「5・31」には、どんなドラマが生まれるのだろうか。(加藤 弘士)

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