トイレの和式と洋式、どっちが多い?
タンクレスですっきりとしたTOTOの新世代トイレ「ネオレスト」。世界初の洗浄技術、ハイブリッドエコロジーシステムを搭載している
日本のトイレには洋式と和式があるけど、和式トイレって古い建物や公園など限られた場所でしか見ることがなくなったような……。
思えば昔は和式の方が多かったはず。
いつから洋式が多くなってきたのだろう。

そこでトイレといえばココ、「TOTO」の広報部に聞いてみた。
「当社商品の出荷比率でいうと、1960年代は和式が約8割だったのが、1976年に和式、洋式が50%ずつになりました。その後、1980年代に急速に洋式の比率が高まり、80年代後半には約8割が洋式に。その後も徐々に洋式の比率が高くなり、2000年代に入ると9割以上が洋式になっています。現在、住宅の新築・改修はほぼ100%が洋式だといっても過言ではありません」

そこまで和式トイレが減っていたとは……。でも、駅やデパートのトイレでは新築でも必ず和式トイレがあるような気がするんだけど。

「洋式が主流となった現在でも、外出先では和式を好む方もいらっしゃいます。駅やデパートなどは不特定多数の方がトイレを利用されますので、お客様のサービスとして和式と洋式の両方を設置される場合が多いのではないでしょうか。ただし、このような複数の個室があるトイレの場合、昔は1つだけ洋式だったのが、現在は1つだけ和式と、比率が逆転しているトイレが多いですね。年々、洋式を受け入れる方が増えているのは事実です」
他人が座った便器に座るのが生理的にダメな人もまだまだ多いということか。使い捨ての便座シートや消毒液の設置がないトイレも多いからなぁ。


ちなみに洋式トイレが日本に登場したのはいつ?
「当社の創業は1917年ですが、その時に日本初の腰掛式水洗便器を販売しました。それ以前は、海外からの輸入品が使われていたようです」
戦後になって日本に入ってきたとばかり勝手に思っていたので、戦前からあったとは驚き。

ところで洋式トイレといえば、最近は家庭だけではなくデパートやオフィスビルでも温水洗浄便座が設置されているトイレを見かけるが、これは日本にいつ登場したの?

「当社では、1964年にアメリカからウォッシュ・エアー・シートという製品を輸入販売していました。その後、国産を開発しようということになり、1980年にTOTOウォシュレットを発売したんです」

温水洗浄便座は日本が最初に作ったものだと思っていたが、アメリカが最初だったんだ。でも、現在の普及率は世界でも日本がダントツ。やはり、清潔好きな日本人の性格にピッタリあったのだろう。一般世帯の普及率は2007年3月現在で、なんと65.3%にもなるとか(平成19年3月現在、内閣府/消費動向調査・普及率より)。

ついでに、最近増えているトイレの設備を聞いてみた。
「最近人気なのはタンクレストイレです。デザインがすっきりしているので、奥行きも少なく、狭いトイレをより広く使えます。また、ウォシュレット製品では、香りの出るオートフレグランスや、好きな音楽が流れるオートサウンドリモコンなど、感覚に訴える機能が出てきました」

どんどん進化を続けるトイレ。これまでの流れを見ると、やはり旧態依然とした和式トイレは、いずれなくなってしまう運命なのかも。

(S.I/C-side)
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