2026年4月22日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは「日本はなぜ米中の不満そっちのけで殺傷能力のある武器輸出を解禁するのか」と題し、仏紙レゼコーの報道として日本政府が初めて国内の防衛装備品メーカーに対し、17のパートナー国への殺傷能力を持つ武器の供給を認める決定を下したと報じた。

記事は、これまで日本が第二次大戦後の平和憲法の精神に基づき、武器輸出を非戦闘目的の装備に限定してきたと紹介した上で、今回の規制緩和により、日本と防衛装備品・技術移転協定を締結している米国、インド、アラブ首長国連邦、フランス、東南アジア諸国など17カ国に殺傷能力を持つ武器を輸出できるようになり、理論上はフィリピンへの護衛艦やミサイル、インドネシアへの潜水艦の供与も視野に入ると伝えた。

そして、この決定が長年にわたり日本の軍事行動の正常化を提唱してきた保守派の高市早苗首相によって承認されたことに触れ、明治学院大学のポール・ミッドフォード教授が、制限解除に反対していた公明党に代わり、解除を積極的に支持する日本維新の会が新たに連立政権入りしたことが決定打になったと分析したことを紹介している。

また、一連の動きをめぐって日本政府が地政学的動揺に関する公言を避けているものの、政府顧問らが南シナ海での中国による覇権主義的主張や、北朝鮮の核兵器増強を背景に挙げていると紹介。「トランプ大統領が習近平(シー・ジンピン)国家主席とアジアを中国の支配下に置くような世界秩序の分担で合意することは、日本にとって悪夢である」というアナリストの意見に触れつつ、日本の国際問題研究所の小谷哲夫教授が「日本が米国なしで自立した防衛体制を構築すべきかどうか、専門家らが検討し始めている」と述べたことを伝えた。

また、日本が防衛予算を国内総生産(GDP)比2%近くまで大幅に増額した上で、自衛隊以外の受注を認めることで国内防衛産業の再興を図っているとも解説。日本企業がここ数年、英国、イタリアとの次世代戦闘機の共同開発計画(GCAP)など大型国際プロジェクトに参加しており、三菱重工業がオーストラリアへの最先端ステルス護衛艦11隻の売却契約も締結したことにも言及した。

一方で記事は、ミッドフォード教授が「日本のメーカーはすでに自衛隊からの受注増への対応に追われており、今後10年間で海外の大量需要に応えるのは難しいだろう」と述べ、人口減少と深刻な労働力不足により規制解除の実効性は限定的にとどまる可能性があると論じたことを紹介している。(編集・翻訳/川尻)

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