2026年5月24日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、仏紙ル・モンドの報道として、中国政府が外国人インフルエンサーを活用し、世界の若年層における自国のイメージを再構築していると報じた。
記事は、重慶市の高層ビル56階で深淵につられているかのように見せる撮影ポーズや、ビルを突き抜けて走るモノレールの映像が、TikTokやInstagramを通じて拡散され、世界の「Z世代」の対中認識を形成していると紹介。
一方で、米連邦議会議事堂の暴動映像や、移民執行官に引き裂かれる家族の映像、ガザ地区の惨状に関する報道などにより、米国がかつて自負していた道徳的優位性が弱まっていると指摘。米政治情報サイトのポリティコが4月に発表した調査では、欧州6カ国のうちスペイン、イタリア、ベルギー、ドイツの4カ国において米国が中国よりも大きな脅威と見なされているとし、米調査機関ピュー・リサーチ・センターの調査でも、米国民の27%が中国に好印象を持っており、1年前から6ポイント上昇したと伝えた。
そして、プラハ国際関係研究所のパウリナ・オヴェコヴァ氏が「若者の間には幻滅感がある。西側政府はかつて中国の人権状況を非難しながら、ガザで起きていることを止められなかった。これは中国への批判の声を弱め、代わりに中国の発展成果をめぐる言説を強化した」と分析したことにも触れている。
その上で、こうした認識の変化の背景には、中国側の組織的な対外戦略があると指摘。習近平(シー・ジンピン)国家主席が18年夏に「国際的な発信力を高め、中国のストーリーをうまく語り、中国の声を広め、世界に対して真実で立体的かつ全面的な中国の姿を示そう」と呼び掛け、同年に各省・市の宣伝部門の傘下で外国向けに中国のイメージを発信する「国際伝達センター」が初めて設立されたことを挙げ、その最初の都市こそ重慶であったと報じた。
記事は中国について、日本の漫画「ワンピース」や、韓国のガールズグループ・BLACKPINKのような世界的な文化浸透にはまだ長い道のりがあるとしながらも、独自の「クールさ」を獲得しつつあると評価した。
そして、中国の王毅(ワン・イー)外相が3月の年次記者会見で「欧州の理性的な人々の間では、中国は競争相手ではなく総体としてパートナーであるという合意が形成されつつあり、それは特に若者の間で顕著だ」と語ったことに触れつつ、「SNSという大海の中で、何が中国の現実の成果に対する真の驚きで、何が宣伝機関によって意図的に推進された結果なのかを見分けることは、ますます困難になっている」と締めくくった。(編集・翻訳/川尻)











