記事は、2011年3月に東日本大震災が発生して7か月が経過した10月に、劉強という男が飛行機で広東省から福島に渡り、大きな被害を受けた現地の再建に向けたボランティア活動を始めたほか、進んで献血にも参加したと紹介した。
その上で、この男が日本でボランティア活動に従事した目的は「抗日戦争に対する日本人の態度を知ること」だったと説明。その結果、多くの日本人が日中戦争における日本軍の行動に対する知識を持っていないばかりか、いわゆる「南京大虐殺」を中国人のでっち上げとする主張まであることを知り、男は「日本政府による戦争への反省が不足している」と感じたとしている。
そして、同年12月26日の早朝に東京の靖国神社を訪れ、「日本軍に殺された祖母の敵を取ること、そして、日本人に過去の歴史の真相を知らしめること」を目的として神社に液体燃料を撒いて放火し、即座に飛行機で韓国に移動したと紹介。韓国でも日本大使館を放火する行動に出た男は現地の警察に逮捕されたものの、韓国世論では男の行動に敬服する者も多く、実力のある弁護団が用意されたことで、懲役10カ月の軽い刑を受けるにとどまり、刑期満了後に中国に戻ったと伝えた。
中国帰国後の男について記事は、メディアの取材を一切断ってきたものの、それでも多くのメディアがニュースのネタを得るべく追跡を行ったと紹介。世論が男に大きなプレッシャーを与えたとした。また、放火事件を起こしたことで元の職場から解雇されたほか、かつての同僚や友人からも距離を置かれるようになり、しばらく貯金を取り崩しながらの生活を強いられ、やがて他人から仕事を紹介され、新たな生活を初めて現在に至るとした。
記事は男について、靖国神社への放火によって穏やかで安定した日々を失ってしまったと評するとともに「現在は理性的な愛国が提唱されている。愛国はこのような暴力的手段によって体現する必要はなく、自国のさらなる成長のために勉学、労働に努めることこそ最良の愛国行為なのである」と結んでいる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
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