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殺人の容疑者ほぼ全員が無職『素晴らしきソリボ』第2回日本翻訳大賞決定

第二回日本翻訳大賞が決定した。二作受賞だ。
パトリック・シャモワゾー『素晴らしきソリボ』(関口涼子・パトリック・オノレ訳/河出書房新社)とキルメン・ウリベ『ムシェ 小さな英雄の物語』(金子奈美訳/白水社)。
殺人の容疑者ほぼ全員が無職『素晴らしきソリボ』第2回日本翻訳大賞決定

大賞受賞作『素晴らしきソリボ』の主人公はソリボ・マニフィークだ。
小説冒頭で、いきなり死ぬ。
ソリボが「ぱたっとぅ さ!」と叫び、聴き手たちが「ぱたっとぅ し!」と応え、息を引き取るのだ。
第1章1行目でこう告げられる。
“語り部ソリボ・マニフィークは言葉に喉を掻き裂かれて死んだ”
事件が起こるのは早いが捜査はまともに進まない。名探偵も出てこない。見事な初動調査失敗っぷり。

なにしろ証人リストのほぼ全員が、こんな調子だ。
住所不定無職
自称漁師、おそらく無職
自称「言葉を書き留める者」、実際は無職
自称音楽家、実際は無職
自称雇われ専門家、実際は無職

おお、親近感わくなーと思って読み進めると。
“彼が死んだ後ー何て悲しいことだ、み!ー初めて口に出されたのであって”
といきなり「み!」乱入してくる語り。
まんまむ! あぁん! えぇ くらぁ!
雄叫びのような叫びのような言葉が随所に入り込んでくる。
これは、なんだ?

舞台となっているカリブ海のマルティニーク島は、1935年にフランスの植民地になった。
先住インディオは迫害され、黒人が奴隷として強制移送される。
フランス語を強いられ、植民地でなくなった後も公用語はフランス語だ。

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