仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)中国語版は13日、米中首脳会談の注目ポイントを報じた。
米国のドナルド・トランプ大統領は同日、北京に到着し、14日から習近平(シー・ジンピン)国家主席との首脳会談に臨む。
しかし記事は、「トランプ氏は表向きは中国との良好な関係を強調するが、今回の首脳会談を取り巻く状況は極めて複雑だ」と指摘。「イラン戦争の影響でホルムズ海峡はほぼ機能不全に陥り、多数の原油タンカーやLNG船が足止めされ、世界のエネルギー価格は急騰している。米国内でも戦争とインフレ問題によって、トランプ氏は支持率低下の圧力に直面している」とした。
そして、英紙ガーディアンの分析として、今回の米中首脳会談の主な議題は「イラン戦争とホルムズ海峡危機」「台湾問題」「米中貿易とハイテク規制」「人工知能(AI)競争」「フェンタニルと麻薬対策」の5つであると言及。また、「トランプ氏は新たな米中露3カ国による核軍縮構想も提起する予定で、中国とロシアを新たな核兵器制限協定に参加させたい考えだ」とも伝えた。
まず、イラン戦争について「米国は中国に対し、イランとの関係を生かして停戦やホルムズ海峡の航行正常化に協力してくれることを期待している。中国は同海峡経由の原油に大きく依存しており、トランプ氏も『習主席は協力的』と語った。一方、中国側は米国への協力に慎重姿勢を示している」とし、CSISのヘンリエッタ・レビン氏が「中国は貿易戦争やイラン戦争を通じ、自国が優位に立っていると認識している」と分析したことを伝えた。
次に、台湾問題について「トランプ氏は、総額110億ドル規模の台湾への武器売却について習主席と協議することを認め、『中国は台湾への武器供与を望んでいない』と語った。中国側は台湾問題を越えてはならないレッドラインであると強調している」とし、レビン氏による「中国政府は台湾問題におけるトランプ氏の曖昧な姿勢に注目し、米国の政策転換の可能性を探っている」との分析を紹介した。
米中貿易については、「今回の首脳会談で最も具体的成果が期待される分野」とし、「トランプ氏は、中国に米国産大豆や牛肉、航空機の購入拡大を求めており、中国市場のさらなる開放も要求している。同行した米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)やエヌビディアのジェンスン・フアン(黄仁勲)CEOら米財界関係者の存在も注目される」と指摘。「米中は昨年、関税とレアアース規制をめぐり激しい貿易戦争を繰り広げたが、現在は一時休戦状態にあり、双方は新たな経済協議の枠組み構築を模索している」と述べた。
また、AI競争については「米国は中国がAI技術や知的財産を大規模に盗用しているとたびたび非難しているが、中国側はこうした指摘を否定している。また、中国政府は米国によるエヌビディア製高性能AI半導体の対中輸出規制に強い不満を示している」と言及。「今年初め、米国はエヌビディアに対し、性能を一部抑えたH200チップの輸出を認めたものの、現在まで正式な出荷は行われていない。トランプ氏と習氏が、AIの安全基準や軍事利用リスクについて協議し、AI軍拡競争を防ぐ方策を話し合う可能性があるかにも注目が集まっている」とした。
さらに、フェンタニル問題について「トランプ氏の今回の訪中における重要な政治議題となっている」と指摘。「米国側は長年、中国企業がメキシコの麻薬カルテルにフェンタニルの原料となる化学物質を供給していると非難してきた。トランプ政権は、この問題を通じて中国に対する強硬姿勢を国内有権者に示したい意図がある。
このほか、米中露3カ国による核軍縮構想については、米NBCニュースの報道として「中国は参加に消極的な姿勢を示している」と伝えた。
記事は、「今回の米中首脳会談で一定の成果が出ることを期待する声もあるが、多くの専門家はどれだけ多くの合意を結ぶかではなく、米中関係の急激な悪化を回避することが最大の意義とみている」と結んだ。(翻訳・編集/北田)











