2026年6月3日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、フランス当局が中国の格安EC(電子商取引)プラットフォームSHEIN(シーイン)に罰金を科すなど、欧州全体で中国系越境ECへの規制が強まっていると報じた。
記事は、フランスの競争・消費・不正防止総局(DGCCRF)が消費者保護規定に違反したSHEINに対し総額2200万ユーロ(約41億円)の新たな罰金を科し、同社がフランスで受けた罰金の累計額が2億1000万ユーロ(約390億円)を超えたと伝えた。
そして、当局はSHEINが「14日間の理由なき返品権」を十分に保障せず、衣類の加工場所などのトレーサビリティ情報が不足していたと指摘するとともに、ポリエステル繊維を使用した衣類の洗濯時に大量のマイクロプラスチックが放出されることへの注意喚起を怠ったと判断したと紹介している。
また、注文確認通知に商品の単価や配送期限、販売者情報などの重要内容が不足しており、ユーザーアカウントの削除後に情報を閲覧できなくなる仕様が法規制に適合しないとの判断にも触れた。
一方で、SHEIN側が規制当局は独自の返品規定を混同しており環境情報の欠如は技術的な不具合だと反論するとともに、今回の処分を差別的であると批判し、法的手段により異議を申し立てる意図を表明したと伝えた。
さらに、フランスのセルジュ・パパン商業担当相が、SHEINは欧州企業と同等のコンプライアンス義務を果たしておらず不公正な競争を招いているとコメントしたほか、環境団体が同社のビジネスモデルによる資源の浪費を批判したことにも触れた。
記事は、SHEINへの制裁が単独の問題ではないことを指摘。Temuが危険な玩具の販売などでEUから2億ユーロ(約370億円)の罰金を科されるなど、中国系EC企業全体が欧州市場で厳しい監視下に置かれていると伝えた。
また、その背景として2025年に欧州市場へ流入した小口荷物の97%が中国発であったとするデータを示した上で、フランス政府が小口荷物1個当たり2ユーロ(約370円)の管理費を徴収する方針を発表したほか、欧州連合も1商品当たり3ユーロ(約560円)の関税上乗せを計画しており、超低価格商品の大量流入を抑制する姿勢を強めていると報じた。(編集・翻訳/川尻)











