◆春季高校野球北海道大会小樽地区予選 ▽3回戦 倶知安3―1小樽双葉(16日・エムデジ桜ケ丘)

 札幌地区の代表決定戦など10地区で21試合が行われた。小樽地区の倶知安(くっちゃん)は、エース右腕・松田晴人(3年)が9回8安打1失点で完投し、小樽双葉に3―1で勝利。

センバツ枠で全道大会出場の北照とともに代表決定戦に進んだため、48年ぶりの同大会出場が決まった。17日は9地区で代表決定戦が行われ、出場全16校がでそろう。

 約半世紀閉ざされてきた扉を倶知安ナインがこじ開けた。9回2死二塁。松田は129球目で最後の打者を三ゴロに打ち取った。「本心はめちゃくちゃうれしい。反面、勝ったからには謙虚に冷静にいかないといけないと思った」。表情を変えることなく、静かに喜びをかみしめた。

 校歌を歌い終えると、応援席を埋め尽くした保護者や卒業生らとともに喜びを爆発させた。2020年秋から指揮を執る三浦良介監督(55)は「お父さん、お母さん『息子、娘たちがやりましたよ』という感じですね」。就任後初の全道切符を手にし、思わず白い歯がこぼれた。

 昨秋の大会後、サイドからアンダースローに変更した松田は、主にカーブとスライダーの2球種で相手打線を封じた。

6回まで無失点。7回に押し出し四球で1点を失ったが、1死満塁から中前に抜けそうなゴロを高橋渉遊撃手(1年)がダイビングキャッチ。併殺でこの日最大のピンチを切り抜けるなど、バックも再三の好守でエースを支えた。

 打っては、プロ注目右腕・近藤琉唯斗(3年)から3本の長打を放つなど5安打2得点。100球連続で打つ伝統の「100連ティー」など、校内の美術造形室にネットを張った“室内練習場”でバットを振り込んだ成果を発揮した。

 昨秋は、選手11人で優勝した北照に4―5で惜敗。地元での野球教室やゴミ拾いなどで中学生らとの関係を深め、11人の新入生が入部した。道内屈指の豪雪地帯など数々のハンデを乗り越えて臨む全道に向け、背番号1は「強い味方がいるので、そこを信じて投げ込みたい」。王者とのリベンジマッチを経て、次は札幌で倶知安旋風を巻き起こす。(島山 知房)

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