中国の王毅共産党政治局員兼外相とインドのドバル国家安全保障顧問は25日、北京で会談した。両者は国境地帯の平和と安定の維持、国境画定作業の推進に向けた措置などについて協議。

対話を継続し、国境問題の「公正かつ合理的で相互に受け入れ可能な解決」を目指すことで合意した。ロイター通信が伝えた。

中印両国はヒマラヤ山脈沿いに約3800キロに及ぶ国境で接しており、大部分が画定されておらず係争状態にある。中国の人民解放軍は1950年10月、チベット進駐を宣言。その後、チベットを支配下に置いた。

1959年3月、独立を目指してチベットで反乱が起こったが、反乱は人民解放軍に鎮圧され、反乱の中心的な指導者のダライ・ラマ14世はインドに亡命。中国とインドの対立は決定的となった。

最初の武力衝突は同年8月に起こり、その後も緊張が続いた。1962年10月には中国側が中印国境の東部と西部(カシミール地方)で軍事行動を開始。インドも「祖国防衛」を呼びかけ応戦し、戦争状態に入ったが、インド軍は全戦線で中国側に圧倒され、苦境に立たされることになった。

最近では2020年6月、チベット西部とパキスタン占領下のカシミールに挟まれたラダック地方のカルワン渓谷で、中印両軍が衝突し、インド兵20人が死亡するという事件が起きた。中印紛争で死者が出たのは45年ぶりだった。

ロイター通信が紹介した中国外交部の声明によると、王氏とドバル氏は国境問題や2国間関係について「包括的かつ踏み込んだ、友好的で率直な」協議を行った。王氏は中国とインドの関係はもはや2国間だけの重要性にとどまらず、世界的・戦略的な意義を持つと指摘。両国は意思疎通を強化し、相違点を減らすべきだと述べた。

在中国インド大使館はSNS「X(旧ツイッター)」への投稿で、両国が2国間関係について確認し、協力をさらに拡大し、国境地帯の安定と平和を維持する方策について協議したことを発表した。

中印両国の関係は近年、緩やかに改善している。20年の国境衝突後、4年間にわたる軍事的なにらみ合いが続いたが、24年10月に部隊の引き離しで合意に達した。 25年にはインドのモディ首相が7年ぶりに中国を訪問し、関係改善の兆しを見せた。

中国外交部によると、王氏は25日の会談でドバル氏に「双方は歴史の経験から学び、国境問題を2国間関係の適切な位置に据え、停滞や後退、逸脱することなく前進すべきだ」と指摘。声明はさらに両国が次回の国境協議を27年にインドで開くことで合意したとしている。(編集/日向)

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