2026年4月21日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、米国の輸出規制が中国の半導体自給自足を加速させ、実用性を武器に世界市場へ浸透させていることを報じた。
記事は、米国の厳格な規制が結果として中国政府による半導体産業への巨額投資を誘発したとし、その結果として中芯国際(SMIC)の昨年の売上高が過去最高の93億ドル(約1兆4785億円)に達したことを伝えた。
一方で、設計や製造の先端技術においては米国や台湾と依然として数年の格差がある現状にも言及している。
その上で、先端技術の壁に直面する中で、中国が自動車や家電製品に不可欠な成熟プロセスと呼ばれる汎用チップの分野に戦略を転換したと説明。現在では同分野で世界全体の約30%という圧倒的なシェアを獲得しており、大規模な増産が国際的なチップ価格を押し下げ、非中国メーカーの経営を圧迫していると分析した。
また、米国が莫大(ばくだい)な電力を消費する高性能なAI開発を追求するのに対し、中国は演算能力の要求が低く実用的な低コスト人工知能(AI)で対抗しているとも指摘。中国のプラットフォームが世界のモデル市場で約15%を占めるまでに成長し、米国のデータセンターが電力不足に悩む中で、中国の余力ある電力インフラが大きな強みになっていると論じた。
記事は、チップ単体の性能差がインフラの制約によって相殺される現状から、将来的には世界が米国主導と中国主導の二つの異なるAIエコシステムに分断される可能性を警告。中国がもはや安価な代替品を提供するだけでなく、技術的な成熟度と信頼性を兼ね備えた強力な競争者として、世界の勢力図を塗り替えつつあると総括した。(編集・翻訳/川尻)











