2026年5月12日、香港メディア・香港01は、米中首脳会談で対台湾武器売却が議題となる中、トランプ米大統領が台湾を自国の利益や交渉カードとして扱う可能性があると報じた。

記事は、14日の米中首脳会談を控え、トランプ大統領が中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と台湾への武器売却問題について協議する意向を表明したことで、台湾に関する立場で譲歩を見せるかどうかに注目が集まっていると伝えた。

そして、米テキサス州サム・ヒューストン州立大学政治学科の翁履中(ウォン・リージョン)准教授が、トランプ大統領は歴史上「台湾を失った大統領」と記されたくない思いがある一方で、台湾問題によって中国との貿易、中東、レアアース、あるいはハイテク分野などの交渉を台無しにしたくないという思惑を持っていると分析したことを紹介した。

また、トランプ大統領は必ずしも台湾を「絶対に取引できない存在」とは位置付けておらず、米中関係を安定させ交渉のカードを維持するための一要素と見なしているという翁准教授の見解に触れた。

その上で、トランプ大統領の外交が米国議会のように制度や戦略、価値観の約束に基づくものではなく、極めて個人的な「取引」として行われる危うさがあると指摘。米国内では、超党派の上院議員8人が140億ドル(約2兆2000億円)規模の対台湾武器売却を進めるよう求める書簡をトランプ大統領へ送るなど、けん制する動きが出ていることを伝えた。

記事は、台湾大学の政治学者、レブ・ナフマン教授が、台湾の強力な半導体産業による米国経済への貢献に対するトランプ大統領の認識が、対台湾政策に激変が起きないための主な希望になっていると述べた上で、できるだけ台湾問題が交渉の俎上(そじょう)に乗らないようにすることが、台湾が期待できる現実的な最良のシナリオだと分析したことを紹介した。(編集・翻訳/川尻)

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