中国メディアの参考消息網はこのほど、米CNNのネット記事を翻訳引用して、全国規模の深刻な電力不足に直面するキューバが、中国の後押しにより太陽光発電の導入を急いでいると紹介する記事を伝えた。
キューバでは長年にわたり、停電が「日常生活の一部」だ。
2024年に、この危機はさらに深刻化した。すなわちキューバ全国で数日間にわたって続く停電事故が相次いで発生したのだ。米ワシントンに本部を置くアメリカン大学でキューバ経済を研究するリカルド・トレス氏は、この異常事態が「転換点」の到来をもたらしたと説明した。キューバ政府は同年、エネルギーの苦境を解決する案として太陽光エネルギーの大規模な普及を掲げ、そのことで太陽光産業の急速な発展が実現することになった。
エネルギー関連のシンクタンクであるエンバーによると、23年に中国からキューバへの太陽光パネルの輸出額は約300万ドル(約4億8000万円)だったが、25年には1億1700万ドル(約190億円)にまで急増した。
キューバがクリーンエネルギーの発展を推進する重要な措置の一つは、中国と協力協定を結んだことだ。キューバ政府は28年までに全国で92カ所の太陽光パークを建設する計画で、完成後の総設備容量は、150万世帯以上に電力を供給するのに十分な2ギガワットだ。
キューバのミゲル・ディアス・カネル大統領は25年2月に初の太陽光パークの除幕式を行った。キューバではすでに約50カ所の太陽光パークが送電網に電力を送っており、その範囲は全国に及んでいる。キューバは過去12カ月間だけで、約1ギガワット分の太陽光発電施設を追加した。エンバーに所属する専門家のグラハム・グレアム氏は、「キューバ程度の規模の国ならば、このことで間違いなく、電力構造を著しく変えることができる」と述べた。
太陽光エネルギーがキューバにもたらす恩恵は明らかだ。グラハム氏は、クリーンエネルギー技術に関連する価格は近年大幅に低下しており、(キューバでは)太陽光発電装置の設置速度が比較的速いと述べた。さらに、関連インフラの使用寿命は数十年に及び、一度建設して稼働させれば、あとは太陽の光があるだけで持続的に発電できると説明した。
テキサス大学エネルギー研究所のホルヘ・ピニョン上級研究員は、太陽光発電分野の中国とキューバの協力は中国にも利益をもたらし、しかもそれは経済面に留まらないと述べた。ピニョン研究員は、「友好関係の構築に役立ち、キューバの信頼を勝ち取っただけでなく、他の中南米諸国の信頼も勝ち取ることができる」との見方を示した。
一部のキューバ人にとって、この太陽光ブームはすでに恩恵をもたらしている。キューバ初の太陽光充電ステーションがあるサンタクララ市では、住民が携帯電話やモバイルバッテリーから電動バイクに至るまで、各種の機器に充電できる。
クリーン技術関連の価格が低下し続け、地政学上の動乱が化石燃料の輸入に依存する危険性を浮き彫りにすることに伴い、キューバだけでなく他の地域でも再生可能エネルギー関連が急速に整備される見通しは一層明るいものになると考える人もいる。米英の研究機関が共同で設立した国際的な研究機関のトランジション・セキュリティー・プロジェクトに所属する経済学者のケビン・キャッシュマン氏は、「このこと(中国とキューバの協力)は他の国にとって明確なシグナルで、再生可能エネルギーは重点的に注目すべき分野だ」と述べた。(翻訳・編集/如月隼人)











