中国におけるネットショッピングは勢いを増している。2020年12月時点で、中国のネットショッピング利用者は7億8200万人に達した。
これは、中国全体のネット利用者の79.1%を占めているという。そのため、現在多くの店舗が閉店に追い込まれている。かつて、アリババジャック・マー氏も「将来的に実店舗の半分が閉店するだろう」とも語っているが、その言葉が現実味を帯びてきている。

 一方、日本のネットショッピングの普及率は6.76%にとどまり、日本人にとって日常の買い物の多くは未だに「実店舗」だ。なぜ日本の店舗はこれほど強いのか。中国メディアのテンセントが考察している。


 1つ目の理由は「日本の店舗のサービスが行き届いているから」。日本のスーパーや百貨店ではサービスを重視しており、顧客が買い物を楽しめるよう工夫がなされている。

 さらに2つ目の理由は「日本の店舗では偽物が少ないから」。商品の品質を厳重に管理している日本の店舗では、偽物はほぼ見当たらない。これまで、「中国産うなぎを国産うなぎと偽って売り出したスーパーがあったが厳しく糾弾された」。一方で、ネットでは偽物を完全に締め出すことは難しいため、日本では未だに実店舗が安心、という消費者が多いようだ。


 3つ目の理由が「日本のコンビニのサービスがすばらしいから」。中国のコンビニと言えば、飲料や簡単なスナックを買うための場所だが日本では違う。弁当やお菓子、スナックだけでなく雑誌や新聞、さらにはコンサートのチケットなど、なんでも買える場所。しかも日本全国、ほとんどの場所にコンビがある

 このように日本の店舗と現象が著しい中国の店舗を比較し、「中国で実店舗が減っているのはネットショッピングに負けたから、だけではなく、もともとサービスの質が低く、偽物が売られているなどの要素が関係している」。「結局、日本の店舗のように、良いサービスが提供していなかったので淘汰されてしまったのだ」と結論づけている。(編集:時田瑞樹)(イメージ写真提供:123RF)